この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
画家の眼とモティーフのあわいにある世界に魅せられた伊庭靖子(いばやすこ 1967-)は、触れたくなるようなモティーフの質感やそれがまとう光を描くことで、その景色を表現し続けてきました。
自ら撮影した写真をもとに制作するスタイルは変わりませんが、近年、それまで接近していたモティーフとの距離が少しずつ広がってきました。空間や風景といったものへの関心が高まり、まわりの風景が広がることで、伊庭の絵画は新たな展開を見せています。
本展覧会では、東京都美術館で撮影した写真をもとにした絵画をはじめ、版画、さらに新たな試みとして映像作品を発表する予定です。
伊庭の個展は、2009年の「伊庭靖子――まばゆさの在処――」(神奈川県立近代美術館)以来、美術館では10年ぶりの開催となります。近作・新作を中心に紹介しながら、そこに至る以前の作品も併せて展示することで、この10年の変化とともに伊庭靖子の変わらない関心の核に迫ります。
東京都美術館は 2012年のリニューアルオープンを機に、すべての人に開かれた「アートへの入口」となることをミッションに掲げ、「生きる糧としてのアート」と出会う場となり、「心のゆたかさの拠り所」となることを目指しています。リニューアルを機に開始された企画展の枠で、3年に一度、現存作家の個展を開催してきました。
本展覧会も、このひとつの取組みとして開催するものです。会場となるギャラリーは、吹き抜けの大きな空間で、建築家・前川國男がこだわったはつり壁やぶら下がりの天井照明、打ち込みタイルから生まれる独特な質感をもつ空間です。鑑賞者が感覚的に伊庭の表現の変遷を理解し、作品1点1点との対話を静かに楽しむことのできる展覧会を目指します。
◆ ここがポイント!
新作を中心とした個展
本展の開催が決まった2016年春から、伊庭は3年余の時間をかけて準備を行い、本展では、絵画、版画、映像の新作を中心に展示します。伊庭の絵画は、一貫して自ら撮影した写真をもとに制作されます。本展には東京都美術館で撮影した写真から描いた絵画も出品します。前川國男が設計した建築に漂う光が、伊庭のレンズと手を通して生まれ変わります。
映像作品に初挑戦!
大学で版画を専攻した後、しだいに絵画に軸足を移し、制作活動を続けてきた伊庭ですが、今回初めて映像作品を発表します。立体視を用いた作品となる予定で、光に満ちた静謐な空間を描く絵画とはかけ離れたように見えるかもしれません。ただ、人の眼と見る対象との間にあるさまざまなもの──光、大気、雰囲気など──への関心は通底します。伊庭の芸術観を垣間見せる作品になることでしょう。
10年ぶりとなる美術館での個展(東京の美術館では初めての個展!)
国内外の主要美術館に収蔵されている伊庭の作品ですが、多くのコレクターにも愛され個人の邸宅で大切にされてきた作品も少なくありません。今回は、多くの所蔵者にご協力いただき、新作・近作につながる2004年からの作品を展示します。なかなか見ることができないコレクターのお気に入りの作品群をぜひ美術館でご鑑賞ください。
開催概要EVENT DETAILS
| 会期 |
2019年7月20日(土)〜2019年10月9日(水)
|
|---|---|
| 会場 |
東京都美術館
|
| 展示室 | 東京都美術館 ギャラリーA・B・C |
| 住所 | 東京都台東区上野公園8-36 |
| 時間 |
9:30〜17:30
(最終入場時間 17:00)
|
| 休館日 |
月曜日 8月13日(火)、9月17日(火)、9月24日(火) ※ただし、8月12日(月・休)、 9月16日(月・祝)、9月23日(月・祝)は開室 |
| 観覧料 | 一般 800円/団体(20名以上) 600円 65歳以上 500円 大学生・専門学校生 400円 高校生以下 無料
|
| TEL | 03-3823-6921 |
| URL | https://www.tobikan.jp/yasukoiba/ |
東京都美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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